編集部
仲介手数料ってなに? 相場や交渉、計算方法などわかりやすく解説!
[ライフプラン]
中古マンションを購入するときにかかる「仲介手数料」。「どうして払わなきゃいけないの?」と思っている方も多いはず。仲介手数料とはいったい何なのか。実際どのくらいかかるのかなど、あなたのモヤモヤをわかりやすく解説していきます!
目次
- 1.そもそも、仲介手数料って何?
- ・仲介業者を介さずにもマンションは購入できる⁉
- ・「仲介手数料」は唯一の利益
- 2.仲介手数料の計算方法
- ・早見表
- 3.知っておきたい!仲介手数料にまつわるお得な話
- 4.手付金ってなに?仲介手数料とは別物?
- ・どうして手付金が必要なのか
- ・手付金はいくらくらい必要?
- ・現金で支払う点に注意!
- 5.仲介手数料コミで住宅ローンを組める?
〇そもそも、仲介手数料って何?
「手数料」という言葉を聞くと、銀行やATMでお金の振込や引き出しをするときに発生する手数料をイメージする方も多いのではないでしょうか?
一口に手数料といっても、その種類は様々。手数料とは要するに、物(商品やお金)の価格とは別にかかるお金であり、物 (商品やお金) を動かす際に発生する労働や手間に対する料金なのです。
仲介手数料は物件を購入する際に、買主(物件を購入する人)と不動産仲介会社との間に発生します。不動産を売却する際には、売主(物件を売却する人)と仲介会社の間にも発生します。
◆仲介業者を介さずにもマンションは購入できる⁉
仲介業者を介さずに、自ら物件探しからマンション購入までを行うことも不可能ではありません(親族間の取引で仲介業者を通さずに取引できる例もあります)。
しかし、大きなリスクもともなううえ、住宅ローン契約や不動産登記といった細かい手続きもすべて自分一人で行うことになります。
また、売主が仲介会社を介さない取引を嫌がることもあります。
仲介会社は、物件の情報集めから内見の時間調節、契約書の作成などを買主の代わりに行っています。そして、その報酬として「仲介手数料」をもらっています。
◆ 「仲介手数料」は唯一の利益
仲介業者にとって「仲介手数料」は唯一の利益です。利益がなければ会社は成り立ちません。
不動産仲介会社は内見のご案内や資料集め、プロ目線でのアドバイスなどをしていますが、これに料金が発生することはありません。不動産の売買契約が成立したあと、成功報酬としてはじめて「仲介手数料」という利益を得るのです。
〇仲介手数料の計算方法
仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限が存在します。上限は不動産の売買価格ごとに決まっています。
※別途消費税がかかります。
物件価格が2000万円のお部屋を購入する場合を例として、計算していきましょう。
この金額をより簡単に算出する計算式があります。
「(物件価格×3%+6万)+消費税」
先ほどの物件をこれに当てはめると・・・
2000万円×3%+6万円=66万円 +消費税
となります。
上限額は法律によって決まっているため、これ以上多く請求されることはありません。
★早見表
物件探しをする際に、仲介手数料の目安として以下の早見表を参考にしてください。
〇知っておきたい!仲介手数料にまつわるお得な話
マンション購入はとても高額なお買い物。「できる限り安く購入したい!」と思う方も多いはずでしょう。
そんな方に耳寄りなお話ですが、実は中古マンションは、値引き交渉で安くなるケースもあるんです!
もし値引き交渉をしようと考えているのであれば、仲介手数料よりも本体価格から値引きした方がお得です。
例えば2000万円の物件を購入する際の仲介手数料は上限が66万円となります。
これを半額に値引きしてもらうと、差額は33万円、全額値引きしてもらえば差額は66万円となります。
一方、本体価格2000万円を100万円値引きできたとします。
すると、仲介手数料は上限が63万円。値引き前が66万円のため、差額は3万円となります。これに値引き額の100万円を足すと、103万円安くなったことになります。
交渉次第ではありますが、このように仲介手数料を半額や無料にするよりもお得になることもあるのです。
但し、値引きができるかどうかは売主(物件の所有者)次第です。この値引き交渉をしてくれるのが仲介会社なのです。
〇手付金ってなに?仲介手数料とは別物?
手付金は物件価格の一部です。例えば2000万円の物件を購入するときに手付金として100万円支払った場合、その後物件価格として支払う必要があるのは2000万円-100万円=1900万円です。
購入の意思の証拠として先に支払うお金であり、仲介手数料とは別となります。
◆どうして手付金が必要なのか
手付金は、売主・買主がお互いに急な契約破棄を行うことを防ぐためにあります。
契約をしてからお部屋の引き渡しが完了するまで、最短でも1月ほどかかります。
この期間内に買主が急な契約破棄をすると手付金が没収されます。
また、売主側からの契約破棄があった場合、売主は手付金を返却+更に同額の金銭を支払う必要があります。双方ともに損をする仕組みになっており、むやみな契約のキャンセルを防いでいるのです。
◆手付金はいくらくらい必要?
手付金の金額は一般的に、物件価格の4~5%となっています。物件価格が2000万円の場合、80~100万円が相場となります。
◆現金で支払う点に注意!
この手付金で最も覚えておかなければいけないのが、「基本的に現金支払いであることが多い」ということです。仮に100万円が必要となった場合、すぐに用意するのが難しいはず。前もって用意しておくようにしましょう。
どうして振込ではダメなのか、と思う方もいるかもしれません。それは売買契約などが平日の夜や休日に行うことが多いからです。振込の場合、どうしてもタイムラグが発生してしまいます。それを防ぐために、手付金は現金支払いとなっているケースが多いのです。中古マンションを購入する際には、手付金のほかにも現金で支払う必要のある「諸費用」がかかります。
諸費用については、【中古マンション購入の諸費用と節約】で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
〇仲介手数料コミで住宅ローンを組める?
物件を購入する際には、住宅ローンを利用する例が多いのですが、実は仲介手数料も住宅ローンが利用できるのです。但し、仲介手数料を含めて住宅ローンを組むと、金利が上がってしまう可能性があります。また、仲介手数料を含む諸費用を追加して諸費用ローンとして借入をする場合にも、金利が高くなりがちです。
総支払額が当初算出していた額よりも高くついてしまう可能性も十分あり得るため、どのようにローンを組むかは不動産会社や家族としっかり相談して決めましょう。
その他にも、事前の準備として大切なことを
でまとめておりますので、購入の際の参考にしてください。
○おわりに
家を買うというのは、多くの方にとって人生で最も高価な買い物です。決して後悔や失敗はしたくはないですよね。そのような人生の中でも大切なイベントの手助けをしてくれるのが仲介会社です。
仲介手数料の割引を行っている業者も存在しますが、安さを理由に仲介業者を選ぶのは失敗の元です。
サービスの質や人柄などを信頼できる仲介会社を選ぶことも中古マンション購入の際には大切なことです。仲介手数料は正当な理由があって請求されるものであり、購入後の安心のためにも支払っておくべきお金なのです。