編集部
安いマンションにはワケがある!理由を知って賢く安心な購入を
[不動産知識]
欲しいマンションに出会った!でも、なんだか安い気がする…もしかしてワケアリ物件!?そんな不安を抱えている方のために、マンションの価格が相場より安くなる理由を解説します。値下がりする理由を知って、賢く安心なマンション購入をしましょう。
目次
- 1.相場より安いマンション…理由は?
- ・立地が良くない=駅から遠い
- ・住宅地ではないところに建っている
- ・線路や幹線道路・高速道路沿い
- ・築年数が経過している
- ・内装が古い
- ・日当たりや眺望が良くない
- ・管理体制がよくない
- ・近隣トラブルがある
- ・告知事項がある
- ・長く売れ残っている
- 2.新築マンションより中古マンションが安いのはなぜ?
- 3.できるだけ安くマンションを買うには?
相場より安いマンション…理由は?
◆立地が良くない=駅から遠い
「立地の良さ」を決めるポイントはさまざまですが、やはり一番大きい理由として、最寄り駅からの距離があります。最寄り駅から離れているとお部屋の人気が落ちやすく、価格も安くなりがちです。
一般的には徒歩10分以内だと近く、徒歩15分以上だと遠いとされています。
◆住宅地ではないところに建っている
〇繁華街の中にある
遅くまで営業しているような飲食店があったりすると、深夜など夜遅くの時間帯でも外が騒がしいことがあります。また人の出入りが多いため、治安も悪くなりがちです。
〇工場地帯にある
工場に近い立地だと、稼働音などが騒音となる場合があります。また、工場に出入りする大型車が走る音が聞こえることも。
工場から排出される空気や水などを気にする方もいるため、物件の価格が下がることがあります。
◆線路や幹線道路・高速道路沿い
線路沿いの物件や幹線道の付近の物件、また高速道路に面している物件などは、電車や車による騒音が多く、値段が低くなりやすいです。また、線路沿いの物件などは電車による揺れなどもあります。
〇道路沿いは排気ガスの問題も
高速道路や幹線道路沿いは排気ガスも気になるところ。バルコニーに洗濯物を干すことにためらう方もいるようです。
◆築年数が経過している
一般的に、マンションの価格は築年数の経過とともに下がっていきます。
築後25年までは下落が続き、築30年以上の物件だと新築時の半分ほどの価格になっていることもあります。
また、築年数が古いと共有設備(セキュリティ設備など)が整っていないこともあり、マンションの人気がでないことも。そういった要因から、さらに値下がりしているケースも少なくありません。
中古マンションと築年数の関係について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
関連記事;中古マンションと築年数の関係。ベストな購入のタイミングとは?
◆内装が古い
お部屋の中の設備が古いと、物件の価格が高くなりにくい傾向があります。また、長年人が住んだお部屋は設備が古いだけでなく、壁や床に汚れ・傷みなどがみられ、そういったことが原因で値段が下がっていることがあります。
〇自分でリノベーションをする人にとってはおトクなことも
内装は購入後のリノベーションやDIYで変更できるため、リノベーションを前提としていればあまり気にしなくてもいいポイントです。自分でリノベーションするのであれば、内装が古く安いマンションを購入することで、購入費用を抑えられるでしょう。
◆日当たりや眺望が良くない
窓やバルコニーの向いている方向によって価格が変わることがあります。
〇隣接する建物がある
隣接する建物があり、光や風がほとんど入らない場合です。日当たりや風通しが悪いだけでなく隣接する建物からの視線も気になるため、避ける人が多いです。
〇窓やバルコニーから墓地が見える
バルコニーや窓の正面に墓地があり、お墓が見えてしまうと価値が下がることがあります。
墓地が見えることで心象が悪く、避ける人が多いためです。
しかし、墓地周辺には高い建物が建っていないことが多く、日当たりを確保できるというメリットもあります。
〇地下階
お部屋が地下階に位置している場合です。地下階のお部屋は窓からの景色が当然良くなく、日当たりも悪いため人気がなくなりがちです。
さらに、風通しも悪く、湿気もこもりやすいため、避ける人も多いようです。
◆管理体制がよくない
マンション全体の管理体制が良くない場合です。
「管理組合が機能していない」「管理費や修繕積立金の滞納が多い」といった場合がこれに当たります。大規模修繕の予定が立ちにくいためマンションの劣化が進みやすく、建物の寿命が短くなってしまうため避ける人が多いです。
また、管理体制が良くないことで共有部分が荒れてしまうこともあります。
◆近隣トラブルがある
マンション内や近所にトラブルがある場合です。
これが直接的な原因で値下がりすることはまれですが、内見に来た人が近隣トラブルを目にして購入をやめることが続くと物件が売れ残るため、価格が下がっていきます。
◆告知事項がある
お部屋で事故や事件があった、いわゆる「事故物件」といわれるお部屋です。
心理的に抵抗感のある人が多く、それをカバーするために相場より安い価格で売り出されていることがあります。室内は綺麗にクリーニングやリノベーションがされていることも多いため、気にならない人にとってはお買い得のお部屋です。
◆長く売れ残っている
上記の理由の総まとめになりますが、長く売れ残っている物件は少しずつ値段が下がっていくのが一般的です。
中古マンションは住んでいなくても所有しているだけで維持費がかかるため、売主(所有者)としては「少しでも早く売りたい」というのが本音です。そのため売れ残っていると、購入されやすいように価格が下がっていきます。
新築より中古が安いのはなぜ?
新築マンションの購入を検討したことがある方は、「新築マンションと中古マンションってこんなに価格が違うの!?」と驚いた経験もあるのではないでしょうか?
では、なぜ同じマンションでも新築と中古だと価格が違うのでしょう。
◆新築にはいろいろお金がかかっている
新築マンションには、建築費(建物の材料費など)以外にもさまざまな費用が掛かっています。
建築費以外の費用には、以下のようなものがあります。
- 設計費用…(有名なデザイナーに設計を依頼していた場合など特にお金がかかります)
- 広告費用…(チラシやインターネット、電車内の広告などさまざまな広告が出されています)
- モデルルームの製作費用…(実際のマンションのお部屋とは別にモデルルームを作る場合、その費用もかかります)…など
他にも、モデルルームなどで接客をするスタッフの人件費などもかかります。
分譲会社はかかった費用を新築マンションが売れたときの利益で取り戻します。
そのため、新築マンションの物件価格には、中古マンションの物件価格には含まれないような価格が入っているのです。
◆中古マンションはなぜ安い?
〇上記の費用がかからないため
上記のように、新築マンションの価格に含まれる設計費用やモデルルームの製作費用などが含まれないため購入価格が安く設定されています。
〇建物の価値は築年数とともに下落するため
建物の価格は築年数とともに下落し、首都圏の中古マンションであれば築後25年ほどで新築時の価格の半分ほどになることもあります。一般的に、築年数が経過するほど物件の価格も安くなります。
◆新築と中古、どっちがいいの?
価格が安いのは中古マンションですが、新築マンションには最新の設備が揃っているなどのメリットもあります。新築か中古かで悩んでいる方は、まずはコチラの記事で新築と中古のメリット・デメリットを確認してみてください。
関連記事:中古マンションのメリットは?新築マンションとの比較
できるだけ安くマンションを買うには?
◆物件価格の値引きってできる?
物件価格の値引きができるかどうかは、物件の売り主(基本的に現在の所有者)次第になります。売主が「少し安くなっても早く売りたい」と思っていれば値引きができることもありますが、「絶対にこの価格以下では売らない」と決めている場合はどんなに交渉しても値下がりしません。
〇値引きを希望する場合、まずは不動産会社に相談を
物件価格の値引き交渉は、一般的に不動産仲介会社のスタッフが行います。
「欲しいマンションがあるけどどうしても予算をオーバーする…」という場合には、まず不動産会社に相談してみると良いでしょう。
◆内装の古い物件を選び、自分でリノベーション&DIY
【相場より安いマンション…理由は?:内装が古い】でも少し触れましたが、内装が古いマンションを購入して自分でリノベーションすることで購入費用を抑えることができます。
リノベーションの費用が別途でかかることになりますが、予算に合わせてリノベーションプランを組むことも可能です。
また、リノベーションは必要最低限にし、残りの部分は自分でDIYするという方法で費用を抑える方もいます。セルフリノベーションとDIYについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:リノベーションとDIYの違いは? DIYのメリット・デメリット
◆諸費用を節約する
物件価格ではなく、購入時にかかる諸費用を節約することで、物件購入にかかる全体的な費用を安くする方法です。諸費用の詳細と節約する方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。