マンションの管理費と修繕積立金〜安ければいいわけじゃない?!〜

[不動産知識]

マンションを購入する際、住宅ローンばかり気にしてしまいますが、見落としがちなのが「管理費」と「修繕積立金」です。それぞれマンションを維持管理していく上で欠かせない経費ですが、今回はそれぞれの違いや使い道について解説していきます!

目次

管理費と修繕積立金の違い

マンションの管理費と修繕積立金は、どちらもマンションの維持管理に充てられるお金です。ただし、利用用途はそれぞれ異なります。

管理費とは、日常的に必要となるマンションの維持管理に充てられるお金です。

管理費

・マンション管理会社へ支払う委託業務費や管理員人件費、警備料金
・共用部の電球の取り換えや駐車場の点検
・共用部の清掃費や光熱費
・共用部の火災保険、地震保険、損害保険などの保険料
・管理組合の運営に必要な費用など

一方、修繕積立金は将来的に必要となる大規模な修繕や、不測の事態に備えた積立金のことです。

修繕積立金

・定期的に行われる修繕費(外壁・屋根・屋上の改修など)
・予期せぬの事故や自然災害による損傷の修繕費
・建物の建て替えやマンションの敷地売却の際に必要となる調査のための費用
・区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理のための費用など

管理費と修繕積立金の相場は?

◆首都圏では1戸あたり約2万3,000円

マンションの購入を具体的に検討していくと、管理費・修繕積立金の平均相場が気になりますよね。
住宅ローンの返済が終わっても、管理費・修繕積立金はマンションに住み続ける限り毎月支払いしていかなければなりません。

管理費や修繕積立金の設定額は、建物の規模やグレード、管理、サービスの内容によってマンションごとに異なりますが、多くの場合、持分の割合(専有面積の広さ)や専用使用部分の有無に応じて金額が設定されます。

2020年度の首都圏中古マンションの月額管理費は、1㎡あたり平均で191円で、1戸当たり1万2,480円でした。修繕積立金は169円で1戸あたり1万1,071円。合計で361円(1戸あたり2万3,551円)という結果でした。(※)
(※)参考:東日本不動産流通機構 2020年度首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金データ

◆管理費の安いマンション選びのコツ

では、どのようなマンションだと管理費・修繕積立金を抑えられるのでしょうか?
一般的には、マンションの戸数が多いほど一戸当たりの設定金額は安くなる傾向があります。なぜなら、戸数が多くても少なくても、1つのマンションに対する管理人の人件費は同じだからです。

例えば、同じ費用を、30戸で分担するのと100戸で分担するのとを比べてみると、戸数の多いマンションの方が安くなることがわかりますよね。

100~150戸ほどの戸数のある中規模・中層マンションは、管理費・修繕積立金の負担が少ない傾向にあります。共用施設やサービスがシンプルであるほど負担は少なくなります。

ただし、タワーマンションやジムやラウンジなどの共用施設が充実しているマンションは、サービスが豪華になるため、利用しなくても管理費としてそれらの設備にお金を払い続ける必要があり、必然的に相場よりも高くなります。

◆将来値上げされる可能性も

管理費と修繕積立金はずっと同じであるとは限りません。
管理費は、途中でマンションの管理会社が変わったときなどに値上がりする場合があります。
修繕積立金は、大規模修繕のタイミングで設定金額が見直されることが多く、購入時から数年後に値上げされる可能性があるということを知っておきましょう!

安ければいいというものではない!

管理費や修繕積立金が安いとお得に感じるかもしれませんが、安ければいいというわけではありません。

マンションの維持管理は住民から支払われる管理費と修繕積立金を基に行われています。
管理費や修繕積立金が安いということは、マンションの維持管理にかけられる費用が少ないということになります。相場と比べて安すぎる場合は、管理レベルが低い可能性があるので、注意が必要です。

管理体制は今後の住み心地や売却時の資産価値にも影響します。維持管理がしっかりとされているか、修繕工事の履歴なども仲介会社に依頼して確認しておくと良いでしょう。適正な価格で自分の求める必要十分なレベルの管理がされているかを知っておくことが大切です!

まとめ

誰でも毎月の出費は出来る限り抑えたいですよね。
管理費や修繕積立金が安いとお得に感じてしまいますが、金額だけでなくマンションの管理状態も必ずチェックするようにしましょう!

東京リノベーションストアでは、ご提案する物件1つ1つ管理体制や調規模修繕履歴などを確認をし、お客様へご提案をしています。ずっと住み続けるのか、いずれは売却するのか等、今後のライフプランに合わせトータルサポートさせていただきます。是非お気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

編集部

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