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マンションのお部屋で育てやすい観葉植物とは?レイアウトのコツもご紹介します。
[ライフスタイル]
お部屋のレイアウトをグッとおしゃれにしてくれる観葉植物。お部屋に置いてみたいけど、「どの種類を選んだらいいか分からない…」「きちんと育てられるか不安…」と思っている方も多いのではないでしょうか?この記事ではマンションのお部屋でも育てやすいおすすめの種類と、育て方のコツをご紹介!おしゃれに飾るためのレイアウトのコツもまとめました。
観葉植物とは一般的に、植物の葉の形・大きさ・色・もようなどを見て楽しむ栽培植物のことを言います。緑を見ると緊張状態の精神をリラックスさせ、呼吸が落ち着き、気分が晴れることが様々な研究で実証されています。
今回は、植物を育てたことがない初心者でも簡単に育てられるおすすめの品種と、失敗しない育て方をご紹介します。
目次
- マンションで育てる観葉植物の選び方
- ・日当たりが良くないお部屋でも育てやすい種類
- ・成長しても大きくなりすぎない種類
- ・浴室やトイレでも育てやすい種類
- ・土を使わなくても育てやすい種類
- ・インテリア性の高い種類
- マンションでの観葉植物の育て方
- ・基本的な育て方や注意点
- ・虫が発生した?!対処方法と対策は?
- ・植え替えはどうする?
- マンションに観葉植物を飾る際のレイアウトのコツ
- ・植木鉢を布や紙で飾ると洗練された雰囲気に
- ・カモフラージュに大型の観葉植物を置く
- ・窓際に飾るコツ
- ・廊下や玄関の飾り付けにも観葉植物がおすすめ
- ・フェイクグリーンを飾る
- 観葉植物が似合うリノベーション
- ・モダンでナチュラルなお部屋
- ・インダストリアルなスタイル
マンションで育てる観葉植物の選び方
はじめて観葉植物を育てる方は、「緑を置きたいけれど何を選んだらいいかわからない」と思うかもしれません。
そんな初心者の方におすすめの「育てやすい観葉植物」を、マンションの間取りや日当たりなどの条件別にご紹介します。
◆日当たりが良くないお部屋でも育てやすい種類
マンションは住戸が隣接しているため、お部屋に窓がなかったり、窓の向きやお部屋位置によっては太陽光が入らないこともあります。
そんなマンション室内には、日当たりの悪さにも耐えられる「耐陰性」を持つ種類がおすすめです。植物の特性を活かすことで、十分に育てることができます。
[ パキラ ]
パキラは日当たりが良い場所を好みますが、耐陰性も持ち合わせているため室内での育成が可能です。
夏の強い日差しには弱いので、日当たりのいいお部屋に飾る場合は、カーテン越しの明るい日陰に置くと良いでしょう。枯れることなく丈夫に育ちます。
[ シェフレラ ]
シェフレラは環境に対する順応性が高く、観葉植物の中でも特に丈夫な植物です。
なかでもホンコンカポックという種類は、丈夫さではナンバーワン。毎日手入れをする必要がないため、オフィスに置く植物としてもよく選ばれています。
◆成長しても大きくなりすぎない種類
買ったときは小さかったのに、どんどん成長して株分け作業が大変!
マンションでは、お庭のような十分なスペースがないことがほとんどで、植え替え作業も一苦労ですね。
次にあげるような成長しても大きくなりすぎない品種を選ぶことで、植え替え作業の手間を減らすことができます。
[ テーブルヤシ ]
名前の通り、卓上で育てられるサイズのヤシ科の植物。
ヤシと聞くと、南国でしか育たないイメージですが、実はテーブルヤシは強い日差しが苦手です。
水はけがよく、直射日光のあたらない場所を好むため、マンション室内で育てるのにぴったりです。成長は遅く強健なため、初心者にもおすすめです。
[ アグラオネマ ]
アグラオネマは日陰や多温多湿な場所を好みます。
少し赤みがかった見た目の可愛さからは想像できない強さのある植物で、室内生育に適しています。
半年経ってからも変化に気づけないことがあるほど成長スピードが遅く、それほど大きくならないため、植え替えの手間もかかりません。
◆浴室やトイレでも育てやすい種類
マンションは、LDKや寝室などの居室に広さを確保するため、浴室やトイレはコンパクトに造られていることがほとんどです。
そのため、インテリア家具や雑貨を置くスペースがなく、殺風景になりがちです。
しかし毎日使う場所だからこそ、一日の疲れを癒すような華やかさが欲しいと思うはず。そんなときはコンパクトかつ耐陰性のある植物を飾ってみましょう。
[ アジアンタム ]
アジアンタムは多湿を好むため、浴室や洗面室にぴったりです。
乾燥すると葉がチリチリになってしまいますので、室内でもエアコンの風が直接あたるような場所での育成には適しません。
夏場は朝・夕方に2度水やりを行うことで、アジアンタム特有の美しい葉の発色を保つことができます。
◆土を使わなくても育てやすい種類
植物を育ててみたいけれど、やっぱり土の管理が難しいそう、という方にはハイドロカルチャーという育成方法をおすすめします。
ハイドロカルチャーとは、土を使わずに植物を育てる方法です。
生育に十分な栄養が与えられるのであれば、必ずしも土が必要というわけではないのです。
土の匂いが苦手な方や、ペットや小さなお子さまが土を散らかす危険性があるご家庭でもグリーンインテリアを楽しめる方法です。
[ ハイドロボールを使って育てる ]
ハイドロボールとは、人工の土のことです。
土と言っても、実際は粘土を高温で焼き発砲させてたボール状の石。無菌・清潔なため病気や害虫が寄り付きにくく、また匂いがないため室内で育てるのに適しています。
ハイドロボールには水を溜め込む性質があるため、長期の旅行などでも水不足を起こす心配はありません。100円ショップでも手に入れることができ、ジャムの空き瓶や使っていないグラスがあれば、手軽に初められます。
ハイドロボールでの育成には、ポトスやモンステラなどが向いています。
[ 水栽培 ]
水栽培とは、土を使わず水だけで育てる方法です。
植物の成長には、「水」と「土からの養分」が必要ですが、土や微生物に頼ることができない代わりに、水に液体肥料を混ぜ、人工的に植物が育ちやすい環境を整えます。
「土の表面が乾いたら」「土が完全に乾いたら」という水やりのタイミングを見計らう必要はなく、容器の底に水がなくなったら足すというシンプルさも人気のひとつです。
水のあげすぎで根を腐らせることもないため、初心者も挑戦しやすい方法。カジュマルやサボテンなどが水栽培に適しています。
◆インテリア性の高い種類
大胆な格好をしている感養殖には存在感があり、置くだけでお部屋のメインアイテムに。
生活雑貨や家具との調和を意識して選ぶことで、より洗練されたお部屋づくりが可能です。
[ フィカス・アフリカンプリンス ]
幹が太く、ゆるやかならせん状を描いて伸びる樹形です。
フィクス属の植物はとても個性的で、存在感のある姿をしています。
以前はアフリカから輸入することができたのですが、2005年に保護植物に指定されたため、現在では輸出が禁止されています。そのため流通量は少なく希少な品種となっています。
[ ストレリチア・レギネ ]
極楽鳥花という名でも知られるストレリチア・レギネは、南国を思わせるオレンジ色の鮮やかな花が咲く植物です。
育て方が簡単で、耐陰性もあるため室内でも育てることができます。
マンションでの観葉植物の育て方
◆基本的な育て方や注意点
観葉植物を元気に育てるコツは、
①日当たり
②水やりのタイミング
③風通し
の3つを気をつけることです。植物ごとに少しずつ方法は異なりますが、この3つを意識するということは変わりません。
①日当たり
まず「日当たり」ですが、室内向きの植物は強い日差しを好まないものが多く、基本的には「レースカーテン越しの明るい日陰」がベストポジションです。
大半の観葉植物は、直射日光に当てると葉焼けを起こしてしまいます。
観葉植物の中には蛍光灯の光だけでも育つ品種もありますが、そんな植物も明るい日陰に置くことで、さらに丈夫に元気に育ちます。お天気の良い日には、日の当たる場所に移動させ、カーテン越しの太陽光に5時間程度当ててあげると良いでしょう。
ただし、品種によってはもっと日に当てる必要がある場合や、反対に日に当てない方が良い場合もあります。品種ごとに異なることもあるため、購入前に一度調べてみましょう。
②水やりのタイミング
次に気をつけるのが、「水やりのタイミング」です。
基本的にどんな植物にも共通している方法は、「土が乾いたら、鉢底から水がしたたるくらいたっぷり与える」ということです。
室内で植物を育てるうえで、水やりのタイミングは最も重要です。
「ちゃんと水をあげていたのに、枯れてしまった」という経験がある方、これは水不足により枯れてしまったのではなく、水のあげすぎにより根が腐ってしまったことが原因かもしれません。
土がカラカラに乾いたら、たっぷり水をあげるということを意識して、根に新鮮な空気が届くよう保ちましょう。土は湿っている時と、乾いている時では色が異なります。表面だけでなく、中の土まで色が明るくなったら、水やりの合図です。
ただし乾燥が苦手な品種もあるため、植物ごとに水やりの仕方を覚えておくと良いですね。
③風通し
最後は「風通し」です。
「日当たり」「水やりのタイミング」を満たしていても、「風通し」が悪いと植物は弱っていきます。窓際などの風通しの良いところに置くことで、観葉植物は元気に育ち、さらに害虫の予防にもなります。
空気が滞留していると感じたら、窓を開放し風を取り込むか、こまめに換気をして空気を入れ替えてください。
ただし乾燥が苦手な植物の中には、エアコンなどの風が長時間あっていると弱ってしまうものもあります。品種ごとの特性にあった置き場所を選びましょう。
◆虫が発生した?!対処方法と対策は?
室内で育てていても、全く予防をしなければ害虫のせいで植物は枯れてしまうことがあります。
購入したときの土に混ざっていたり、衣類について室内に入ってきてしまったり、虫は様々な方法で侵入してきます。観葉植物に虫がみられるようになったら、すぐに駆除をしましょう。
特に冬場は、ハダニの発生に注意です。植物に暖房の風があてっていると、葉が乾燥し害虫の住処を作ってしまいます。
ハダニは水に弱いので、葉の表面と裏面に霧吹きなどで水を吹きかけてあげることで、予防できます。葉水は毎日行っても大丈夫です。
その他にもコバエが飛んでいるのをよく見るようになったときは、鉢土に卵を産み付けている可能性があります。
コバエは植物に直接被害を与えることはありませんが、室内に飛んでいると不快な気持ちになりますよね。
薬剤を使うのであれば、「ダントツ水溶剤」をおすすめします。土の表面に染み渡るように与えると、土の中の卵や幼虫は全滅します。
害虫は周りの植物に飛び火するので、被害が大きくなる前に気づけるよう、普段からよく観察するように心がけましょう。
◆植え替えはどうする?
「購入から2年くらい経っている」「水やりをしても水の吸い込みが遅い」と感じたら、植え替えのタイミングです。
同じ土を長く使用していると、土が固くなってきます。そうすると水の浸透は遅くなり、植物は思うように成長できません。
植え替えの際に気を付けなくてはならないのが、植え替える時期です。適した時期は、5月~9月中旬までで、それ以外に作業を行ってしまうと、植物は弱ってしまいます。
もし時期を過ぎる場合は、次の植え替え時期まで待つのが良いでしょう。夏場に成長してしまい、鉢底から根が出ている場合も植え替え時期ですが、冬は成長スピードは遅くなるため、次まで待つのがベターです。
マンションに観葉植物を飾る際のレイアウトのコツ
置くだけでお部屋のおしゃれ度をグッとアップしてくれる観葉植物。レイアウトの仕方や飾り方に気を配ることで、さらに洗練されたアイテムになります。
ここでは、お部屋がおしゃれに見える植物の飾り方をご紹介します。
◆植木鉢を布や紙で飾ると洗練された雰囲気に
ラージサイズの植物は、おしゃれな鉢植えたいと思っても、購入時の鉢から植え替えるのは面倒ですよね。そんな時には、鉢カバーを使うことで簡単にお部屋のテイストに合わせることができます。模様替えした際にも、この方法でお部屋のテイストを合わせることができますね。
鉢の汚れや、受け皿にたまった水を隠す効果もあり、生活感のない洗練された空間を実現します。
◆カモフラージュに大型の観葉植物を置く
観葉植物は、隠すインテリアとしても大活躍します。例えばテレビ台の近くで束になった配線コードや、フローリングのはがれた場所を隠すことができます。
縦に長い植物や、上に葉がついているタイプは目線が上にいくため、より効果的です。隠したいものがあるときは、カモフラージュのために植物を置くのも良いですね。
◆窓際に飾るコツ
〜出窓にメリハリを持たせて並べる〜
採光面が広く、室内により光を取り込むことができる出窓。風通しもよく、植物の置き場に最適です!
出窓に植物を並べたい場合は、品種が異なるものでも、「山型」・「谷型」を意識して置くと、まとまりが出ておしゃれ度がアップします。お手持ちの植物を並べ替えて、ベストな配置を見つけましょう。
〜カーテンレールに吊るす〜
「お部屋の面積が狭く、置く場所がないけれど緑を楽しみたい」という方には、カーテンレールが使えます。
東向きのお部屋では、朝の日差しを木漏れ日に変え、西向きのお部屋では、強い西日を和らげる効果が期待できます。
ただし、重い鉢をつるすと、カーテンレールが曲がってしまうこともあります。カーテンレールに吊るす時は、小ぶりで重すぎないものを選ぶようにしましょう。
◆廊下や玄関の飾り付けにも観葉植物がおすすめ
お住いの顔となる玄関・廊下には、エアプランツを選ぶと良いでしょう。土や水やりが不要で、空気中の水分で育つという、手入れの簡単さが魅力です。
鉢を必要としないため、インテリアにマッチさせたオリジナルの飾り方を楽しめるのもエアプランツの醍醐味です。
◆フェイクグリーンを飾る
緑に癒されたいけれど、やっぱり水やりや虫の発生が心配。そんな方には、手間いらずのフェイクグリーンがおすすめです。
言われないとフェイクだと気づけないリアルさと、手頃な価格で人気があります。
気候やお部屋の条件に左右されず、置きたい場所に置きたい植物を並べることができます。
また使わないときは、クローゼットなどで保管しておくことができますので、季節ごとの装飾も気軽に楽しむことができます。
観葉植物が似合うリノベーション
◆モダンでナチュラルなお部屋
ホワイトや明るい茶系の建具やクロスが用いられる、ナチュラルモダンのお部屋には、葉が大きく元気なグリーンの植物が合います。
明るい黄緑のポトスをカーテンレールからつるしたり、モンステラやサンセベリアなど茎がしっかりとした植物を置くと、ナチュラルさが引き立ちます。鉢は、白や黄土色の陶器をチョイスすると良いでしょう。
◆インダストリアルなスタイル
コンクリート打ちっ放しの壁面や、むき出しのダクトなど、素材を感じられるインダストリアルスタイル。アクセントウォールにレンガやタイルが用いられるので、あえて土をみせるスケルトンの鉢がおしゃれです。
華奢な幹に、濃い緑の葉のなる種類は相性が良いです。ポトスではマーブル模様、ラージサイズの植物には、ゴムの木などフィカス属のものが合います。
まとめ
今回は初心者向けに、マンションでも育てやすい植物や育成方法、室内レイアウトのコツをご紹介しました。
また近頃は、個人宅でも観葉植物をレンタルできるサービスがあります。プロによるメンテナンスと、季節に合わせたグリーンの配達・交換を行ってくれます。ちゃんと育てられるか不安だな、という方は、一度レンタルサービスを利用し、緑のある生活をスタートしてみてはいかがでしょうか。