増税後の中古マンション購入がお得?おさえておきたい制度とポイント

増税後の中古マンション購入がお得?おさえておきたい制度とポイント

[費用・制度]

2019年10月、消費税が8%から10%に引き上げられました。そこで気になるのが、消費増税が中古マンションに与える影響ですよね。「住宅ローン控除」や「すまい給付金」の制度を使えば、増税の影響を抑えることができるのです。宅地建物取引士監修のもと、しっかり解説していきます。

この記事のポイント

①住宅ローン控除の控除額アップにより増税負担はごくわずかになる!

②すまい給付金の最大給付額も50万円にUP!対象者も拡大

③贈与税の非課税枠が大幅UP!住宅購入のために贈与がしやすい時期

~まとめ~

住宅ローンの低金利も続いているため、今が中古マンションの「買い時」であることは変わらないでしょう。

住宅ローン控除やすまい給付金を上手く活用すれば、消費税増税の悪影響はほとんどないといえます。贈与税の非課税枠も拡大されましたが、最大2,500万円まで非課税なのは2020年3月までなので、住宅購入を検討している方は早めの行動が大切です。

目次

増税がマンション購入に与える影響は?

◆増税後の中古マンション購入は損?お得?

消費税が増税されたことにより、「増税前にマンションを買っておけば良かった」、「増税したから消費税の分を損してしまう」と思っている方も多いかと思います。
しかし消費増税に伴い、税負担を軽くするための「減税」や「給付金」などの制度が更新されました。そのため、しっかりと制度を理解して活用すれば、増税後の購入のほうが得をする場合もあります。

この記事では増税後、中古マンション購入において得するための「消費税の基本」と、「増税負担を軽減する制度」を解説していきます。
負担を抑えて賢く理想の住まいを手に入れるために、ぜひ参考にしてみてください。

◆基本その①中古マンションには、消費税が「かかる物件」と「かからない物件」がある

中古マンションには、「消費税がかかる物件」と「消費税がかからない物件」があります。

これは、物件の売主(≒持ち主)が「個人」か「事業者(会社)」か、という点によって異なります。売主が個人の場合、その中古マンションの売買価格に消費税はかかりません。

消費税がかからない中古マンションについて、詳しくは以下をご覧ください。
関連項目:消費税増税は関係ナシ?「売主」が個人の場合

◆基本その②土地代には消費税がかからない

中古マンションの価格には、建物代と土地代が合算されています。そして、消費税は「建物」にのみかかります。土地は消費するものではないため、土地代に消費税はかかりません。

◆売買価格や仲介手数料への影響

消費税が課税される物件の場合、消費増税の影響はどのくらいあるのでしょうか。具体的に計算してみましょう。
■売買価格への影響は?

前述のように消費税が課せられるのは建物代のみになり、建物代と土地代を分けて考えます。

建物2,500万円、土地1,000万円、あわせて売買価格3,500万円(税抜き)で販売されているマンションと仮定します。この場合、消費税は建物代2,500万円にのみ課せられるので、消費税込みの物件価格は「2,500万円×消費税+1,000万円」になります。

【消費税8%】
2500万円 × 1.08 + 1,000万円 = 3,700万円

【消費税10%】
2,500万円 × 1.10 + 1,000万円 = 3,750万円

この場合、増税前後では50万円の差があります。

■仲介手数料への影響はほとんどない!

物件購入時に仲介会社に支払う「仲介手数料」にも、消費税がかかります。

物件価格が400万円以上の場合、仲介手数料の上限は「売買価格(税抜き)×3%+6万円+消費税」で計算できます。上記の消費税込みの物件価格を参考に、仲介手数料の金額を計算してみましょう。

【消費税8%】
売買価格3,500万円×3%+6万円+消費税8%=119万8,800円

【消費税10%】
売買価格3,500万円×3%+6万円+消費税10%=122万1,000円

双方を比べると、仲介手数料の差は増税前後で2万2,200円。まったく変わらないわけではありませんが、ほとんど影響はないといえるでしょう。

中古マンション購入時の仲介手数料について、詳しくはこちらの記事でご確認ください。
関連記事:仲介手数料ってなに? 相場や交渉、計算方法などわかりやすく解説!

住宅ローン控除の利用は増税後のほうがおトク!?

◆住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して居住用の家を購入したときに、所得税から一定額が控除となる制度です。

利用するにはまず、返済期間10年以上の住宅ローンを借入していることが条件になります。その他、利用には「借入する人」「購入する物件」それぞれに条件があります。

■住宅ローン控除の条件

〇購入(居住)する人の条件

住宅ローン減税制度利用の要件

・控除を受ける年分の所得金額の合計が3,000万円以下であること

・(金融機関からの)住宅ローンの返済期間が10年以上であること

・取得の日から6か月以内に居住し、適用を受ける各年の年末(12月31日)まで引き続き住んでいること

・居住した年とその前後2年ずつの合計5年間に、長期譲渡取得の課税の特例などを受けていないこと

参考:国土交通省すまい給付金サイト”住宅ローン減税制度利用の要件” より

 

〇購入する物件の条件(中古マンションの場合)

対象住宅

・次のいずれかに当てはまること

(イ)家屋が建築された日からその取得の日までの期間が20年(マンションなどの耐火建築物の建物の場合には25年)以下であること

(ロ)耐震基準に適合する建物であること

③(新耐震基準に適合しない場合)取得の日までに耐震改修工事の申請などをし、かつ居住の日までに新耐震基準に適合していることが書類により証明されていること

取得した住宅の床面積が50平方メートル以上 床面積は、登記簿に表示されている床面積により判断します。

床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用

参考:国税庁 No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除) より抜粋

◆増税前後は最大控除額に違いが!

増税後の住宅ローン控除を活用することで、お得になるポイントとしては、「控除年数が3年延び、最大で13年間控除が受けられる」という点です。

増税前では、控除は10年間で最大400万円(各年の上限が40万円)ですが、増税後であれば10年間で最大400万円の控除を受けた後、さらに控除を受け続けることができます。

引用:国土交通省「すまい給付金サイト」住宅ローン減税制度の概要 より

※消費税率10%の控除額が適用されるのは、令和元年10月~令和2年12月までに居住を開始し、物件の消費税率が10%の場合のみです

◆住宅ローン控除額は最大いくら?控除額シミュレーション

前項同様、建物価格2,500万円、土地価格1,000万円で税抜き3,500万円で売り出されている物件を仮定します。

それぞれ、物件価格のみを全額住宅ローンで借入したと仮定して控除額について考えてみましょう。

■10年間の控除額

各年の住宅ローンの控除額は、年末の住宅ローン残高の1%です。

10年間返済残高が変化せず、借入金額が全て年末に残っていた場合を仮定して計算していきます。すると、10年間の控除額は以下のようになります。

【消費税率  8%の場合】370万円(3,700万円×1%×10年)
【消費税率10%の場合】375万円(3,750万円×1%×10年)

この時点で、増税後のほうが5万円多く控除を受けていることになります。

■11~13年目の控除額

消費税が8%の場合、控除は10年間で終了します。では、消費税10%で購入した物件の11~13年目の控除額を計算してみましょう。

11~13年目の控除額は、以下の①②のうちどちらか「安いほう」の金額になります。

①年末の住宅ローン残高(上限4,000万円)×1%
②{住宅取得等対価の額-消費税額(上限4,000万円)}※1 ×2%÷3

参考:国税庁 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

※1:住宅取得等対価の額”は消費税のかからない価格が対象となるため、土地代を含まない建物代のみの金額が適用されます。

今回の場合、

①だと、住宅ローン残高=3,750万円となるので、金額は37.5万円
②だと、建物価格2,500万円×2%÷3なので、金額は約16万7千円(166,666円)

②のほうが、金額が低いため控除額は約16万7千円となります

住宅ローン残高が変わらないと仮定すると、11~13年目は約16.7万円ずつ控除されることになるため、約16.7万円×3=約50.1万円が3年間で控除されることになります。

■増税の影響は住宅ローン控除で補える?

今回の場合では、増税の影響で売買価格に50万円の差がありました。

しかし、10年間の住宅ローン控除額では増税後のほうが5万円多く、その後さらに3年間で約50万円が控除されました。
つまり、増税前より増税後のほうが約55万円多く控除されているのです。

売買価格の差の50万円をひいても、増税後のほうが5万円得している計算になりますね。

◆住宅ローン控除をお得に使うポイントは?

購入する物件価格や住宅ローンの返済状況などにより、住宅ローン控除の金額は異なります。しかし上手に利用することで、増税によって物件価格が高くなった分を住宅ローン控除によって取り戻し、場合によっては、得をすることもできるのです。

ポイントは「住宅ローン控除を全て受けきることが大切」というところです。住宅ローン控除を13年間最大で受けきること、つまりその物件に13年以上住むことが重要になります。

そのため、13年以上の長い期間住む予定であれば、住宅ローン控除により増税負担が軽減されるといえるでしょう。

中古マンション購入時の住宅ローンと住宅ローン控除について、さらに詳しくはこちらの記事でご確認ください。
関連記事:中古マンションの住宅ローン:審査の基準と落ちないコツ

 

増税後は「すまい給付金」の最大給付額もアップ

◆すまい給付金とは

すまい給付金とは、消費税増税に伴う負担を軽減するために、住宅やマンション購入時に一定額の給付を受けられる制度になります。

すまい給付金は、期間中1度だけ受け取ることができます。住宅ローンのように毎年給付されたり、控除がある制度ではありません。

■すまい給付金の受け取り条件

すまい給付金の対象者

1.住宅の所有者:不動産登記上の持分保有者

2.住宅の居住者:住民票において、取得した住宅への居住が確認できる者

3.収入が一定以下の者

4.(住宅ローンを利用しない場合のみ)年齢が50才以上の者

参考:国土交通省 すまい給付金サイト「すまい給付金とは」

 

■「収入が一定以下の者」とは?

すまい給付金は、収入が一定額を超えていると受け取ることができません。給付金が貰える収入額の目安と給付基礎金は以下の表をご覧ください。

※クリックで大きくなります

引用:国土交通省「すまい給付金サイト」すまい給付金について:収入について より

◆増税後は最大給付額が「50万円」にアップ

■すまい給付金の給付額はいくら?

すまい給付金の給付額は、「給付基礎額×持分割合」の計算式によって決まります。つまり、「給付基礎額=最大給付額」となります。

持分割合とは、不動産の登記を行う際に決める住宅の所有権の割合です。

持分割合は基本的に、物件購入時にどのくらい資金を出したかによって決まります。例えば夫婦でそれぞれ同額ずつ住宅ローンを組んで物件を購入した場合、持分割合は1:1(1人50%)となる場合が多いです。

■増税後は、最大給付額が最大30万円→50万円にアップ

消費税率引き上げ後は、給付基礎額(最大給付額)が30万円から50万円に引き上げられます。

増税前は住宅の所有権が100%でも最大30万円の給付ですが、増税後であれば最大50万円の給付となります。

前述の「建物代2,500万円、土地代1,000万円の物件」場合に当てはめると、増税により50万円多く支払った分をすまい給付金により、最大50万円取り戻せる計算になります。この場合、すまい給付金により消費増税の影響がゼロになっているといえるでしょう。

◆対象者も拡大されるのでチェックしよう

すまい給付金の受け取りには、「年収が一定額以下であること」という条件があります。

増税前(消費税率8%以下)の場合は、給付金を受け取れる年収の目安が「510万円以下」ですが、増税後(消費税率10%)では、年収の目安が「775万円以下」となっています。そのため、増税前では給付金を受け取れなかった方も、増税後であれば受け取れる可能性があります。

給付金の受け取り可否においてはその他にも、扶養家族の有無などが関係します。給付額のシミュレーションが見たい場合には、国土交通省の「すまい給付金シミュレーション」が役立ちます。自分がいくら給付金を受け取れるのか気になる方は、一度シミュレーションを行ってみると良いでしょう。

関連リンク:国土交通省「すまい給付金シミュレーション」

増税後は贈与の非課税枠が拡大

◆贈与税とは

人から財産を貰う際には「贈与税」が課税されます。これは相手が親兄弟や祖父母などの親族であって変わりません。

贈与税は、「1年間(1月1日から12月31日)に贈与された財産の合計が110万円以内」であれば課税対象にはなりません。110万円を越えると、贈与された財産の合計額から110万円をマイナスした額に税金がかかってきます。

■贈与税の計算方法

贈与税の税率と控除額は、一般贈与(主に、直系尊属以外の親族[配偶者、配偶者の親や兄弟姉妹など]や他人から贈与を受けた場合)と、特例贈与(主に、直系尊属から贈与を受けた場合)の場合で税率と控除額が異なってきます。特例贈与で贈与を受けた時のほうが贈与税は軽くなります。

例として、特例贈与(直系尊属[父母・祖父母など]からの贈与)を1年間で500万円受けた場合の贈与税を計算してみましょう。

特例贈与の贈与税={1年間に贈与された合計額-110万円}×税率-控除額

今回は年間の贈与額が500万円なので、下記の通りになります。
{500万円-110万円}×税率15%-控除額10万円=45.8万円

◆中古マンション購入と贈与の関係

中古マンションの購入資金は住宅ローンで賄う方が多い傾向にありますが、購入時には「手付金」、「頭金」、「諸費用」などまとまった現金も必要になります。このお金を親族などから贈与してもらい支払いに充てるケースも少なくありません。

そのため、中古マンション購入など住宅取得のために贈与が行われる場合、通常よりも非課税枠が拡大されます。

◆住宅取得等資金贈与の非課税制度:増税後は最大2,500万円まで非課税!?

この制度は、直系尊属(両親・祖父母など)から住宅取得のために贈与を受けた場合にのみ利用することができます。直系尊属以外の親族や他人からの贈与では、利用できない点に注意しましょう。

■増税後は非課税枠がアップ

「住宅取得等資金贈与の非課税制度」は増税前(消費税率8%時)であっても利用できましたが、増税後は非課税枠がさらに拡大されました。


引用:国税庁 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税 より

このように、消費税率10%で住宅を取得した際の非課税枠が、最大で2,500万円(省エネ等住宅の場合3,000万円)であるのに対し、10%以外で取得した際の非課税枠は最大で700万円(省エネ等住宅の場合1,200万円)です。

住宅購入のための贈与を考えている場合、消費税率10%で中古マンションを購入したほうが贈与税を抑えられる場合があるのです。

※省エネ等住宅について

「良質な住宅用家屋」とも呼ばれる省エネ等住宅の条件は以下の通りです。

「省エネ等住宅」とは、省エネ等基準(1断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4以上であること、1耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上若しくは免震建築物であること又は1高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること)に適合する住宅用の家屋であることにつき、次のいずれかの証明書などを贈与税の申告書に添付することにより証明されたものをいいます。
引用:国税庁 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税 より

 

■「住宅取得等資金贈与の非課税制度」の条件

住宅取得等資金贈与の非課税制度を利用するには、以下の条件に適用している必要があります。

次の要件の全てを満たす受贈者が非課税の特例の対象となります。

・贈与を受けた時に贈与者の直系卑属(贈与者は受贈者の直系尊属[父母・祖父母など])であること

・贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上であること

・贈与を受けた年の年分の所得(所得税に係る合計所得金額)が2,000万円以下であること

・平成21年分から平成26年分までの贈与税の申告で「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けたことがないこと

・自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人から住宅用の家屋の取得をしたものではないこと、又はこれらの方との請負契約等により新築若しくは増改築等をしたものではないこと
(不動産の売買や新築等の請負工事の契約先が特殊関係[配偶者及び直系血族]でないこと)

・贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋を所有すること

・贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること又は同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること

・贈与を受けた時に日本国内に住所を有していること

参考:国税庁 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税 より

◆贈与を考えているなら早めの購入がおすすめ

上記の表をご覧いただいても分かる通り、贈与税の非課税枠が2,500万円なのは2020年3月までです。2020年4月以降は非課税枠が1,000万円に下がってしまう点に注意しましょう。

消費税率に関わらず、贈与税の非課税枠はだんだんと少なくなっていきます。中古マンション購入のために贈与を考えている場合、贈与税の非課税枠が大きいうちに購入計画を進めていくことをおすすめします。

消費税増税は関係ナシ?「売主」が個人の場合

◆消費税の有無は、物件の売主によって異なる

中古マンションの購入には、消費税がかかる場合と消費税がかからない場合があります。これは物件の売主(≒持ち主)が誰かによります。売主が事業者(≒法人)の場合は消費税がかかりますが、売主が個人の場合は消費税がかかりません。この違いは、消費税が「事業者が提供するもの」にかけられる税金であるために起こります。

◆消費税のかからない物件の見分け方

消費税のかからない物件を見分けるには、その物件の「売主(≒持ち主)が誰か」を確認する必要があります。

「売主」を確認するには、インターネットなどに乗っている物件情報の「取引態様」欄を確認しましょう。

「売主」の場合
取引態様欄に「売主」という記載がある場合、その物件は「課税対象」であることがほとんどです。これは、その情報を掲載している会社(事業者)が「売主」だからです。

「媒介」の場合
取引態様欄に「媒介」という記載がある場合、その物件が「非課税」である可能性があります。しかし「媒介」であっても課税対象である場合もあります。

また、以下の点でも課税か非課税かを見分けられることがあります。

「新規リノベーション済」物件の場合
新規リノベーション済物件の場合、売主は事業者であることが多いので、課税対象であることがほとんどです。

「居住中」の場合(賃貸中を除く)
居住中の場合、物件の売主(持ち主)がその家に住んでいることが多いため非課税となる場合があります。しかし、居住中の場合でも課税対象となっていることもあります。

■正確なことが知りたい時には不動産会社に確認しよう

上記のような見分け方で「消費税がかからないことが多い」物件を見つけることができますが、情報には例外もあるため、「〇〇と書いてあるから必ず非課税」と言い切ることはできません。

気になる物件が課税か非課税か、正確な情報を知りたい時には、物件情報を掲載している不動産会社に直接問い合わせてみましょう。

◆自分リノベなら消費税のかからないお部屋も選べる

新規リノベーション済の物件を探している場合、売主が事業者である物件がほとんどなので消費税がかかります。しかし、自分でプランを考えてリノベーションすることを考えている場合、売主が個人の物件を選ぶことで、消費税分の費用を浮かせることができます。
またリノベーションしていない物件であれば物件価格にリノベーション費用が組み込まれていることもないため、購入費用を抑えられる場合もあります。

しかし、前述のように「住宅ローン控除」や「すまい給付金」、「贈与税の非課税枠」などの点で課税対象の物件を購入したほうがお得になる場合もあります。

細かい条件や税制度などを一度に考える必要があるため、まずは不動産会社に相談してみるのも良いでしょう。

◆リフォーム・リノベーション費用も住宅ローン控除の対象に

一定規模以上の修繕や模様替えなどのリフォーム・リノベーションにかかる費用を住宅ローンで借入した場合、この費用も住宅ローン控除の対象になる場合があります。

控除年数や控除額の計算方法などは、中古マンション購入時のものと同様です。詳しく以下をご覧ください。

関連項目:住宅ローン控除額は最大いくら?控除額シミュレーション

■住宅ローン控除の対象となる工事の条件

まず、住宅ローンを利用して借入する工事費用が、「100万円」を越えていることが条件となります。また、リフォーム・リノベーション費用が住宅ローン控除の対象となるには、工事の内容が以下のいずれかに該当する必要があります。

住宅ローン減税の対象となる増築、リフォーム工事

  1. 増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕又は大規模の模様替えの工事
  2. マンションの専有部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
  3. 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
  4. 耐震改修工事(現行耐震基準への適合)
  5. 一定のバリアフリー改修工事
  6. 一定の省エネ改修工事

引用:国土交通省 住宅ローン減税制度の概要 より

この他の「住宅の条件」や「住宅ローンを借入する人の条件」は、購入時のものと同様です。

◆諸費用には消費税がかかるので注意しよう

中古マンションなど不動産の購入には、物件価格の他に「諸費用」と呼ばれるお金がかかります。諸費用には、住宅ローン保証料や司法書士報酬、仲介手数料などが含まれます。

諸費用は一般的に物件価格の5~8%とされており、3,500万円の物件であれば175~280万円ほどが目安となります。

諸費用の多くは事業者に支払うお金であるため、消費税がかかることがほとんどです。物件に対して消費税がかからなくても、仲介手数料などには消費税がかかる点は覚えておきましょう。

中古マンション購入時の諸費用について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:中古マンション購入の諸費用と節約のポイント

 

実需なら増税のタイミングだけにこだわらず、譲れない条件を大切にしよう

ここまで、消費増税が中古マンション購入に与える影響について詳しく確認してきました。

消費税率アップに伴い控除や給付金の制度が拡大されており、増税による負担は抑えられるということがご理解いただけたかと思います。

自宅用に中古マンションを購入するのであれば、税制度などをしっかり理解し上手く活用すれば、増税の影響はそこまで重く考える必要はありません。

それよりも、理想的な生活のため「譲れない条件」や、将来的な安心のための「資産価値」の面が重要になってきます。さらに、現在の低金利がいつまで続くか分からない以上、早めに中古マンションの購入に向けて動いていくことも、大切になってくるでしょう。

中古マンションの賢い選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
関連記事:後悔しない中古マンション選びのポイントまとめ

 

監修:木内 裕太(宅地建物取引士)

この記事を書いた人

編集部

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